あじこじTOPへ
お買物厳選リンク あじこじTOPへ 県TOPへ
K-00127-M0007A
 えびの高原 3池めぐり(前編) (宮崎県えびの市)    site up 2003/09/05
えびの高原3池めぐり1
えびの高原についに足を踏み入れた。これまで宮崎や鹿児島を訪れてもこの地を訪れる機会はなかったが、今回私は人気の3池めぐりを行おうという目的を持って乗り込んだ。
えびの高原には大小の池が点在する。その中でも3池として人気なのが不動池【ふどういけ】六観音御池【ろっかんのんみいけ】白紫池【びゃくしいけ】である。えびのレストセンターからスタートする一周約90分のハイキングコースがあって、その手ごろな感じもうけているのだろう。少し離れたところにある大浪池には、主峰韓国岳1700m【からくにだけ】と共に廻るコースがあるので、多少アップダウンのきついコースとお見受けするが、きっと気持ち良いコースだろう。ちなみに韓国岳とは、遠く韓国まで見えるという古事記に由来があるそうだ。まずもって韓国は見えないものの、その見晴らしは格別という。
さて、普通は右写真のレストセンター横の駐車場(有料だけど安心)に車を止めハイキング、となるところだろう。ところが県道1号線をえびの方面へ道なりに登ったところにふと目を向けると、車が駐車されている一帯を見つけた。そこまでの標高差は数十mと思うが、少しでも楽に登りたいと思うところが軟弱、いやいや効率性を追求した現代の男である。他の方々もそうなのか、またはこの不景気にお金を払うことは少しでも惜しいと、有料駐車場を避けておられるのか、なんとなく後者の理由が大きいように思うのは私だけ?である。
「お願いだ、駐車場を無料開放して!」とは観光客の声を代弁しておこう(笑)。良く思うのだが、観光地に行って駐車場が無料だとすごく良心的に感じるでしょ。有料なら止まらない客が無料なら足を止める、実に現金なご時世と思うがこれは事実に違いない。ま、素人考えと言われるかもしれないけど。
えびの高原3池めぐり2
えびの高原3池めぐり3 不動池は、周囲700m、深さ9.3mの火山湖である。案内板によると、「湖面はコバルト色を呈しています。これは火山のえいきょうを受けて水の酸性度が強いのと光の屈折による現象です。また、池のまわりがきれいな砂であるためににごらないからでもあります」と書かれている。
どうして「えいきょう」が「影響」と書かれていないか、不思議に思われた御仁は、きちんと本文を読んで頂いている証拠であり、大変嬉しい(笑)。これは誤字ではなく、この案内板は木の板に字を彫ってあるのだが、「響」の字は画数が多く彫れなかったのだろうと推測する。ま、余談である。
あいにく、雲が多い空模様ではあったが、なるほど湖面は青く美しい。どの程度酸性に傾いているのは不明だが、少なくとも動植物が謳歌できる環境ではなさそうだ。それがまた水の透明感を保つ理由の一つかもしれない。
手持ちレンズに広角用を持参していなかったため、道路反対側の斜面を上り不動池全景を写したが、この急な斜面より先に聳【そび】えるのが韓国岳である。ここまで登ると通常「硫黄地獄」と呼ばれる「賽【さい】の河原」を見ることもできる。辺りは緑が覆うのに、ここだけ死の世界といった雰囲気。
えびの高原3池めぐり4 えびの高原3池めぐり5 えびの高原3池めぐり6
静かなコバルトブルーの水面 ガス噴出は少なめだった賽の河原 賽の河原と韓国岳
不動池の北側を回りこむような感じで、遊歩道が続く。不動池からほど近いところに、「えびののススキ」の案内があった。見渡せば確かにススキがそこかしこに自生しているが、これが地名の由来でもあるという。それは火山地帯特有の硫黄臭のある硫気の影響により、ススキが赤く「えび色」に染まるという。付近一帯のススキが変色することで赤く染まった平原となるため、えび色の野となり「えびの」という地名になったのではないか、との由来が書かれている。
なるほど、である。どうしてえびの高原というのか改めて考えると不思議である。それがこのススキによるものであるとは、妙に納得するではないか。えびが支配する高原、が由来だったら恐ろしく思う。8月下旬頃から一斉にえび色に染まるというこのススキ、訪れたのは8月23日だが確かに赤い。もっと赤くなるのだろうか? 一面ススキの穂が実ればまさしく「えび野」である。
えびの高原3池めぐり7
えびの高原3池めぐり8 えびの高原の特徴の一つとして、アカマツの多さがある。アカマツとは日本全国に分布する松で、大きいものでは高さ40mにも達する。そのアカマツがえびの高原全域に自生しており、その景観は他の高原と比べても独特。向かい側の尾根に並ぶアカマツの姿からも「なんだか違う」と感じられると思う。広葉樹メインの森とは山の雰囲気が違うのだ。
ハイキングコースでも、両脇に立派なアカマツが随所に並び、その名前どおりの赤い幹は美しい。案内板にもあるが枝振りも良くまた大きな木々も多い。そんなこともあってか、林野庁・緑の文明学会制定「全国森林浴の森百選」に、「えびの高原池めぐりの森」が選ばれていることをご報告しておこう。少し離れるが、韓国岳の急な斜面には「赤松千本原」と呼ばれる一帯があり、アカマツの見事な林が見られるという。
ハイキングコースである遊歩道は、ご覧のように綺麗に整備されており家族連れも多く見受けられた。多少のアップダウンはあるので、心臓に適度な負担、皮膚に少々の発汗作用、肺の動きを少しハイペースにという程度の運動量が必要であるが、これは気温の影響と個人差があることをご留意頂きたい。客観的にも綺麗な林に整備された遊歩道という感想である。
えびの高原3池めぐり9 えびの高原3池めぐり10 えびの高原3池めぐり11
アカマツの木々 見事な林である 遊歩道左右に見事なアカマツ林 山全体の雰囲気も特徴的に感じる
不動池から次の六観音御池までは、歩いて20分程だろう。私の場合はあちらこちらに思いのままカメラを向けては、アングルに悩みそしてデジカメ特有の白飛び(真っ白に写り色データがない部分)に対処しつつ、と進んできたので、30分以上かかったように思う。小学生のグループにはあっさりと抜かれ、その後も多くの方ににこやかに道を譲った。いいのだ「全国森林浴の森百選」の遊歩道、この瞬間も森林の安らぐイオンを浴びるのだ、自然が一番なのだ、焦りは不要なのだ、時間とは無縁なのだ(編集注:おいおい)・・・我に返った。急がなければ。
夏の盆を過ぎた次の週末、まだまだ猛暑の最中とはいえそこは1200mを超える高原地、平野部と比べると軽快な足取りを保てるところが嬉しい。いよいよ六観音御池目前というところに巨大な杉の姿、3池めぐりとは見所が豊富である。続きは別途「えびの高原 3池めぐり 後編」にてご紹介させて頂こうと思う。
えびの高原3池めぐり12

 関連リンク えびの市ホームページ  
   

地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
お買物厳選リンク あじこじTOPへ 県TOPへ
K-00127-M0007A
九州の情報はここでチェック!   あじこじ九州TOPへ