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 阿蘇神社 (日本三大楼門) (熊本県阿蘇市一の宮町)    site up 2003/08/08
阿蘇神社1
久しぶりの阿蘇である。「あ、そう?」なんて極寒地獄のような発言を思いだすところだが、私は相変わらずの交通量を誇る国道57号線を阿蘇へと向かう。目的は阿蘇神社。阿蘇神社は有名だが、実はまだ一度も訪れたことがなかった。特に毎年ニュースで報じられる火振り神事は良く知られており、大きな楼門の前で松明を振り回す祀りは勇壮なもの。また少し調べたところ、御田祭り(おんだまつり)という、全身白装束をまとい、頭には神様のお昼ご飯を入れた唐櫃【からびつ】(かぶせ蓋(ぶた)のついた箱で、四本または六本の脚のついたもの)を載せて14の神様へ運ぶ姿は、写真だけでも神秘的。でも残念ながらつい先日この神事(毎年7月28日)は終わっていた・・・
これら神事は改めてご紹介させて頂くとして、今回は阿蘇神社をご紹介したいと思う。
まずその大きさに驚くのが楼門である。高さ21m、二層楼山門式と呼ばれるものであるが、しかし大きい。ここでふとお気づきの方もおられると思うが、このような楼門は通常はお寺で拝見すると思われないだろうか。神社の楼門に2階建て(屋根が2段になっている)は少ない。
阿蘇神社は江戸末期に再建されているが、この1849年に再建されたこの大きな楼門も繊細な装飾が施された歴史的価値のある建造物であり、日本三大楼門の一つとされている。他に茨城県の鹿島神社、福岡県の箱崎宮それぞれの楼門が日本三大楼門と呼ばれており、これはうれしい発見であった。
楼門も大きければ、そこに掲げられる「阿蘇神社」と書かれた額も大きいこと大きいこと。迫力である。明治維新で活躍された有栖川熾仁親王【ありすがわたるひとしんのう】による御染筆【ごせんぴつ】とある。
阿蘇神社2
阿蘇神社3 阿蘇神社4 阿蘇神社5
お寺の楼門に似てますよね この迫力、さすがは日本三大楼門 威風堂々とはこのことでしょう
阿蘇神社6 楼門をくぐり境内へと入ると、風格ある社殿が連なる。社殿の数が多い、そう感じたところ多くの祭神を祀ってあることが分かった。その数なんと12神。一の宮から、健磐龍命(阿蘇大神)、阿蘇都媛命(阿蘇大神の妃)、国龍神・・・と続き、十一の宮の国造速瓶玉命、十ニの宮である金凝社 綏靖天皇(第二代天皇)までズラリと並んでおられる。(編集注:一部漢字コードが返還できず割愛、ご了承の程を。)
こんなに多くの神様が祀られている神社もまた初めてである。こんなに多くの神様がおられるなら、私の願いもどなたかお聞き届け頂けるような気がする。
阿蘇神社の創立は孝霊天皇9年(紀元前282年)とされ、一の宮の健磐龍命(たていわたつのみこと)は、阿蘇開拓の祖と言われている神武天皇の孫にあたるという。歴史、格式と申し分ない神社だ。家庭の安全を守る神様である。
阿蘇神社7 阿蘇神社8 阿蘇神社9
一の神殿(健磐龍命) 正面社殿は別殿とのこと ニの神殿(阿蘇都媛命)
阿蘇神社の末社は全国450社を超えている。分かりやすく言えば系列子会社といったところだろうか。そのほとんどが熊本県に存在しているが、九州本土では佐賀、鹿児島以外の全県と本州に十数か所存在している模様。たまに目にする「○○○阿蘇神社」と親しまれている神社は、ほとんどがここの末社だろう。
これだけの規模であるからして、明治に定められたの社格の制度においても大変高い位に位置していた(今では撤廃されている)。それは最終的には官幣大社【かんぺいたいしゃ】という最上位の神社に位置したという。ちなみに伊勢神宮は社格を超える別格の存在らしい。
社殿は総欅【けやき】の白木造り、阿蘇式と呼ばれるほかに類のない様式で、彫刻などの素晴らしさと共に大変貴重な建築物。
屋根は銅版で、改修は数千枚の銅版を要するようで費用も相当なものだろう。寄進のお願い立て札があった。
阿蘇神社10
阿蘇神社11 軽い気持ちで訪れた阿蘇神社、とんでもなく格式と由緒ある神社ではないか。まだまだ紹介しきれない神社である。
境内には、阿蘇高砂の松(えんむすびの松)があって、女性は右から2回まわる、男性は左から2回まわることで祈願になるという。なるほど、男性と女性がいつか交わるという意味合いだろうか...もちろんより確かな由来があるに違いない。

また「願かけ石」とは、健磐龍命(阿蘇大神)がその昔、祖神の霊に額を地につけて礼拝した霊場の岩石の一部と古来伝承される「神石」である。願う方法は、まず願いを念じ、そしてこの神石を三度撫で、そしてさらに願いを念じることとなっているので、訪れた際にはお試し頂きたい。ちなみに私は三度撫でたか記憶が...間違っていたらどうしよう。でも良く撫でられている様子が神石にみてとれる。
境内と外を結ぶ門は、先述の大きな楼門に加え「御幸門【みゆきごもん】」と「還御門【かえりごもん】」と、楼門に比べるなら小さいながらも立派な門が楼門の左右にある。しかし通常は閉じられたままという。この門が開けられるのは、7月28日の御田祭りの日だけ、古来からの儀式によるものだろう。右の写真は御幸門である。

また、阿蘇神社の森は、県民投票で選考される「熊本緑の百景」の一つに、昭和60年に選ばれており、親しまれていることがよく分かる。

駐車場は神社前の専用駐車場と、阿蘇一の宮門前街の有料駐車場があるのがそれでも年末年始と神事の時期は満杯かもしれない。
次は神事を紹介するべく、再度訪れたいと思うところである。
阿蘇神社12
阿蘇神社13 阿蘇神社14 阿蘇神社15
こちらは還御門 分かりにくいが木製鳥居 阿蘇一の宮門前街の駐車場
 関連リンク 阿蘇市ホームページ  

   


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