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 新ふいご祭り (2/2page) 
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これは、のろと呼ばれる粘土汁をかけているところです。この粘土に藁灰をかけて木炭の中で粘土が溶ける位に熱します。これを「沸かす」といい、この現象では鋼の表面が溶け出し火花が走りだします。このとき粘土と藁灰が、鉄の酸化による焼き減りを防ぐ効果をもたらします。

溶けてひとつになった鋼の塊をまた打ち延ばします。

適度なかたちまで整うと、途中に切れ目を入れて折り返しを行います。切れ目より大槌で叩いて折り返し重ねるのですが、このとき水をかけて水蒸気の爆発作用で不純物を飛ばします。パンッという音とともに不純物が飛び散ります。そしてまた熱してこれを10回から15回程度繰り返します。

これまでが「がわ鉄」といって、刀の外側にくる鉄の鍛錬です。これに「心鉄」と呼ばれる刀の内側にくる鉄がありますが、これも同様に玉鋼から作り出されます。こちらはやや軟らかい鋼を混ぜて鍛錬をします。
その後、コの字にしたがわ鉄の中に心鉄を入れて再び鍛錬を行います。この合わせ方を「甲伏せ」といい、刀匠によっては他の合わせ方があるそうです。
写真はだいぶんと工程が進み、刃打ちとよばれ、刃の部分を薄くしてだんだんと刀の形にしていきます。

刃打ち後ヤスリ仕上げされた刀へ、粘土と砥石の粉等を刀匠の秘伝配分で配合した「焼き刃土(やきばづち)」を、刀身に薄く広げて模様をきざんでいきます。これが焼き刃となり刀匠ごとに個性ある付け方があるそうです。この作業を土取りと呼ぶそうです。
またこの作業時に刀身に手の油や唾がついてしまうとうまく模様が出ないとのことで、ちょっと違いますが刀を手入れする武士が口に紙をくわえているのは、不用意に口を開いて唾が飛ばないように注意しているからだそうです。確かにそのシーンを見たことがあるものの、改めて知って納得でした。

さあ、いよいよ焼き入れです。土取りが終わりよく乾かされた生仕上げ刀身を、火床に入れまんべんなく加熱し、そして湯船(23〜25度程度?)にさっと入れて冷やす、いよいよ鍛冶の醍醐味といったところでしょうか。
ここからは、これまで各工程を丁寧に説明されていた四郎國光先生自らの作業となり、熱し加減に集中されるためしばし静かに時が流れました。
焼き入れ前の刀身への加熱、これが大変難しく、鉄の色具合がよく分かるように本当は暗室で行う作業とのこと。今日は暗室というわけにはいかず、長年の勘を生かしての焼き入れ作業です。
写真は焼き入れ前の刀身の説明、焼き入れ後はこの刀身がグッと反り刀らしい形になります。

焼き入れの瞬間です。まだ写真では分かりにくいですが、刀身が自然と反り刀らしい姿へと変化しました。

焼き入れが終わると、研ぎ師による磨き上げ作業になります。鍛冶の実演コーナーの近くでは、研ぎ師の先生による刀研ぎの実演も行われておりました。
しかしこの研ぎ姿、まさしく職人といった雰囲気があります。

刀匠により焼き入れされた刀身は、研ぎ師、はばき師(刀身と柄をつなぐ部分をつくる職人)、さや師を経て再び刀匠に元に帰ってきます。この一連の作業が完了するには約半年を要するそうです。こうして研ぎ澄まされた光を放つ刀が出来上がります。
写真は展示されていた刀です。これは切れますよ、見た目から.....
包丁も製作されており販売されてました。きっと切れ味抜群でしょうね。

初めて鍛冶の実演を拝見しました。実演ではテレビの料理番組のように途中まで作成された材料や刀身が用意され、順を追って要所の説明・実演と進み11:30頃には焼き入れが終わりましたが、実際は半年がかりで1本を仕上げる作業、大変な労力を感じました。また今年は見落とした部分もありましたので、ぜひ来年も実演を観に行きたいと思います。
   

地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
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